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加茂川龍神の歴史
加茂川龍神とは
龍神様は、加茂川龍神、または八大龍王と呼ばれる神様で、晴雨を司る神様としてわれわれや仏法をひでりや水難から守ってくださる大事な役割を担ってきました。
寺伝によりますと、寛文6年(1666)6月、霊元天皇の勅令によって檀王法林寺に勧請されたとありますが、天明年代(1780年頃)に書かれまし た『都名所図会』には、当山が建立される以前の大昔に、加茂川が大氾濫を起こしまして、糺の社(下鴨神社)がこの地に流れ着いたので、加茂大神宮を鎮座さ せ給いお祭したとあり、その歴史が意外に古いものであったということがわかります。
また同書にはその後、鴨川の東の岸に大きな淵があり悪蛇が住んで人を害するので、干ばつの年にこれを斬りて霊を祭り、龍王祠を建てた、とあります。
このふたつが習合して加茂龍神の信仰が生まれ、そしてその信仰に対して改めて寛文年代に加茂川龍神としてお祭りするようになったのではないでしょうか。
その時に仏教色の強い八大龍王としての性格もあわせて持つようになっていったのではないかと考えられます。
龍神法要
龍神さまは長い間、われわれを水害から守ってきてくれたのですが、時代によっては当山で篤く信仰されている主夜神さまや御本尊の御影に隠れてしまうことがあったようです。
二十二世の譲誉玄亮(じょうよげんりょう)上人は明治21年(1888)に楼門を建立するなどの寺院整備をした際お作りになった『加茂川龍神縁起』の中で次のように述べています。
「当寺院に鎮座している八大龍王はかの昔より水旱の災がないようにこの地に勧請されて加茂川龍神と称さ れてきたが、今日に至るまで勧請や由来が消滅して古くからの伝承も散逸してしまった。今では世に知る人も少ない。よってこの度広くこの霊威を告知した い。」とありまして、龍神信仰を復活させようと試みられました。
その甲斐あって檀王にお祭りされている龍神さまも多くの人に知られることとなりました。現在でも6月の第1土曜日に「加茂川龍神法要」が行われています。※注意:2008年より変更されました。
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